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フューエルポンプを交換する -1-

修理・点検・メンテナンス
2021.05. リアシート下に鎮座するフューエルポンプを交換します

 ある日前触れもなく突然に故障、するとクルマが完全な不動車になってしまうパーツはいくつかあります。今回交換を「試みた」フューエルポンプもその代表パーツの一つです。

 BMW F10の私のクルマについては、リコールで一度フューエルポンプを交換しています。確か、走行30,000㎞の頃だったと思います。この時のリコールの内容は、フューエルポンプの配線カシメ部に不具合があり発火の恐れがあるということでした。

 とはいえそれから100,000㎞程の距離を走行してしているわけで、いつポンプが止まってしまったとしても誰にも文句を言うことのできない状態になっています。

 ヨシ!、交換しよう!!ということで、まずはパーツのチェックを行いました。

 まずはebayで海外販売者の情報をチェックしましたが、フューエルポンプについては、国内で販売されているのと比べて大きな金額差はないとわかりました。
(国内購入を海外購入を比べると後者の方が「びっくりするほど」、あるいは「まあまあ」安いことが多いのですが、今回のフューエルポンプのように価格差の小さいパーツも散見されます)

 とすれば、納期の点からも国内品が圧倒的に有利で、今回はパーツのパルカさんから購入しました。適合も確認いただけ、対応も早く梱包も丁寧でした。

 今回購入したポンプは、valeo社製のものです。同社はフランス パリに本拠を置く自動車部材メーカーで、日本国内にも研究拠点を構えています。

 中を見ると、大きく2つのパーツで構成されていることがわかります。

 さあ、さっさと取り替えていきましょう!

 F10のガソリンタンクはリアシートの下、またフューエルポンプはガソリンタンク右側に埋まっていますので、リアシートを外しインシュレーターをめくります。お目見えした黒い丸カーバーを外しましょう。6本のネジで止まっています。

 ふたを開けたら見える白いパーツに装着された2つのコネクタを抜きます。

 コネクタを抜いた状態でエンジンをかけましょう。エンジンは回れどもフューエルポンプは作動しませんので、間もなくエンジンはストールしてしまいます。これで、燃料パイプに加わっていた内圧が開放されました。

 写真で水色に見えるのが、燃料パイプです。燃料パイプの先の黒いコネクターに装着された赤い部品(外れ止め)をマイナスドライバーでずらすと、コネクターが抜けるようになります (上の写真と、見比べてください。下は、赤い部品の位置をずらした後の写真です)。

 抜くと・・・・、
 「ブシューーーーー!!」と、結構な勢いでガソリンが噴出してきました。

 内圧は抜いたはずなんだけどな~。
 ともかくは、応急処置としてウェスで漏れたガソリンを拭きとります。あとは、すべてのドアを開け放ち、揮散させます。

*気楽に書いていますが、私がタバコを吸わないこと (正確にはやめたこと)、周りに火気がなかったこと、晴天でそれなりの風が吹いていたこと、から、ある程度気楽に構えていられました。そうでない場合は大事故につながりますので、ご自分でなさるときは十二分な配慮の上、自己責任でお願いいたします。(私は、おススメはしません)

 さて、どの記事をみても「難関」とされるロックリングを外します。
 これはもう、専用のスペシャルツールを持っていなければ写真のようにノッチにドライバーをかけ、コンコン、コンコンと尻をハンマーで優しく、時に激しく叩いてちょっとずつ回していくしかありません。1か所のノッチに集中するのではなく、1か所叩いたらその対角を、というように、叩くノッチを少しずつずらすのがコツのようです。

 ロックリングが外れたので、白いパーツをカパッと外します。 

 すると、・・・・・。
 ガ、ガソリンが溢れてくるではありませんか!!!???

 ???
 TIS (Technical Information System)を熟読して臨みましたが、ここからガソリンが溢れてくる可能性には一切触れられていませんでした。

 量的にウェスで吸い取って・・・、というレベルではないようなので、ここは勇気ある撤退としましょう!

 シコシコと (涙)、元に戻していきます。

 さて、家でYoutubeを確認しました。この手の作業記録は日本のチャンネルにはほぼありませんので、海外のサイトを参照します。
(検索ワードは、”BMW F10 LPFP replace”としました。LPFPは、Low Pressure Fuel Pumpの略です。エンジン側にはHPFP (High Pressure Fuel Pump)が付いていますので、区別が必要です。)

 2つ、3つのサイトを確認しても、あの蓋を受けたらガソリンが漏れますよ!、という記載はありませんでした。構造的にも、あそこに積極的にガソリンを溜めておきたいということはないように思うんだけどな~。

 もしかすると、私のクルマになにか不具合が起こっているのかもしれませんね。とすれば、このタイミングで交換しようと試みたのはよいことなのかもしれません。

 さてと、次はもっとガソリンを消費させてから、かつ上蓋を開けた時に溢れるガソリンを吸い出す道具を準備してから再トライすることにしましょう!

 続報は、以下にご紹介しています。

 

また、私の実施している定期メンテナンスのメニューはこちらでご紹介しています。

今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!

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