エンジンオイルは単なる潤滑剤ではなく、下記リンクの記事に示した通り、エンジンの清浄や性能を保つための各種添加剤が添加されています。
上記はクルマのオイルについて述べたものですが、エンジンの性能を引き出すことだけを考えればよいクルマとは異なり、バイクの場合のエンジンオイルはエンジンのみならずミッションやクラッチの潤滑も兼ねていることも多く、それらすべての性能を引き出す処方がされています。
ですので、バイクにはバイク専用に設計されたエンジンオイルが必要であり、クルマのオイルが余っていたから兼用しようなどと考えてはいけません。
私のバイク(R1250GS)の場合、取扱説明書によれば走行10,000㎞毎の交換でよい、と記載されていますが、私はこれを、走行10,000kmごとの交換であれば壊れることはないと思うよ、ということだと解釈しています。
ともかく、車やバイクの機関の好調を保つうえで最も重要なのがオイル交換だと信じている私は、エンジンオイル1Lあたり1,000㎞の走行を目安に交換頻度を考えています。
つまり、R1250GSのオイル量は3.8Lですので、概ね走行4,000㎞毎にオイル交換を行うことにしています。
オイルの価格は上を見ればキリがないほどですが、サーキットを全開走行するようなことをしない私は、価格と性能のバランスが取れた銘柄をチョイスするようにしています。
私がR1250GS向けにいつも使っているオイルは、CastrolのPOWER 1 ultimate (5W-40)です。
R1250GS向けには非常に一般的なグレードのようですが、私はこれで十分に満足しています。
割と頻繁に交換するので、私としては20Lのペール缶で購入したいのですが、なぜだか4L缶×5本の値段よりも高価なため、これまでのところは都度4L缶を購入しています。
このオイルの場合、いつも最安なのはamazonです。バイクパーツ量販店の店頭価格の約半額で、すぐに配達してくれますし、ありがたい限りです。
オイル交換作業は、極めて簡単です。
まず、エンジンガードを外します。
これは、ヘキサロビュラネジ(T30)5本を外せば外れます。
そして、10㎜ヘックス(六角)のドレンボルトを外せば、オイルが抜けます。
このドレンボルトにはマグネットがついており、エンジン内の金属粉をキャッチします。
確認すると、少量の金属粉が付着していました。
金属粉を取り除き、ドレンボルトを締めましょう。
指定トルクは、42Nmです。
ドレンワッシャーは、オイル交換毎に交換することが原則です。
R1250GSのものは内径が20㎜、外径が24㎜で、下記が適合します。
オイルのフィラーは、ボクサーエンジンの右側に位置しています。
パッセンジャーシートの裏に仕込まれた車載工具で外すことができますが、私は次回のためにフィラーキャップツールとコイルプーラーが一体になったこちらのツールを準備しました。
オイルフィラーキャップを外したら、3.8Lのエンジンオイルを投入します。
5分ほど暖気して、オイルレベルゲージでオイル量を確認し、作業終了です。
オイル量の確認のためには車体を水平にすることが必要ですが、このようなアプリを使うと便利です。
私のクルマ(BMW F10)はBMW史上最後のシルキーシックス(自然吸気の直列6気筒エンジン)で、エンジンオイルを交換すると感動する程の滑らかさを体感することができます。
それに比べて、R1250GSのボクサーツインはもともとが荒々しい回転をするエンジンだからでしょうか、オイル交換前後で大きな差を体感することができません。でも、ギアの入りが若干よくなることは体感できるかな。
著しい効果を体感できずとも、これはこれで味わい深いボクサーツインと長く付き合うためにも、適度な頻度でオイル交換を実施しましょう。
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