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昔ながらの湯治湯を、きらく温泉で満喫する -鹿児島県霧島市妙見温泉-

温泉

 きらびやかな旅館が立ち並ぶ近代的な温泉街よりも、鄙びた湯治宿が軒を連ねるノスタルジックな温泉街が好きです。

 とはいえ、ノスタルジックな温泉街は現代にはあまり残っておらず、昔から湯治文化が根付いてきた東北や九州の一部でしか見られなくなってきました。このブログでは東北の湯治場を中心に紹介してきましたが、今回は九州は鹿児島の古い湯治場を紹介します。

 今回紹介するのは、鹿児島県霧島市の南部、鹿児島空港から車で30分ほどの妙見温泉です。
 ここは湯の諸先輩方(   )の記事を見てとても気になっていた場所です。いつものようにクルマで往復するつもりだったのですが、最近のLCCやレンタカーのあまりの安さと利便性に惹かれ、今回は飛行機でひとっ飛びすることにしました。

 便利なものです。関西国際空港からたった1時間ちょっとで、鹿児島空港へ。空港であらかじめ予約していたレンタカー会社に電話を入れ、マイクロバスで迎えに来てもらいます。空港から5分ほどの事務所で手続きをして、鹿児島県の近隣マップをもらい、出発です。

 今回借りたのは、日産マーチです。

 何年式かはわかりませんが、65000㎞ほど走った個体。ファミリーカーだけあって足回りがかなり柔らかい設定。ブレーキを踏めばカックンと前にのめり、ハンドルを切ればこれでもかといわんばかりにロールします。最初は怖いな、と思ったのですが、慣れるにつれだんだん楽しくなってきました。そう、足が柔らかい(バネレートが低く、ショックの減衰力が弱い)ということは、アクセル、ブレーキ、ハンドル操作という操作入力が即座に荷重移動に大きく反映されるわけであり、これを逆手に取ればクルマの荷重を意図して移動させることで胸のすくようなスポーツドライビングを愉しめるわけです。タイヤも細くてグリップ力がプアですから、一日も乗れば意の向くままにドリフトをかませるようになりました(笑)。

 さて、妙見温泉です。

 妙見温泉は霧島市隼人町を南北に流れる天降川沿いにいくつのもの温泉宿が点在する温泉地で、開湯は明治時代です。開湯以来湯治場として栄えましたが、近年では湯治宿に交じり高級路線の旅館も点在するようになりました。

 本日のお宿はこちら、きらく温泉です。

 食事付きの旅館部と素泊まりの自炊部があるのですが、私はいつものように自炊部です。

 自炊部の入口に掲げられたこの看板を見てください!

 シュールですね~。湯先輩のブログに載せられたこの看板を直接見たくて、今回きらく温泉を選択したようなものです。しかしこの看板、よく見てみれば・・・。色はすっかり褪せていますが、描かれている姐さんたちは皆ヤングでナイスバディばかりではありませんか!ここも昔は混浴、あるいは半混浴だったと推察しますが、その当時、この看板はスゴイ威力を発揮したのでしょうね~!

 湯治部の部屋や廊下周辺は、こんな様子です。

 昭和レトロそのままで、私の好みにどんぴしゃりです。この時は3月でしたが、九州南部の鹿児島でもまだ寒い日があるのでしょう、コタツは出したままでした。室内にエアコンはありません。霧島高原の麓で、夏でも案外と涼しい地域なのかもしれませんね。

 鄙びた湯治場付近にはスーパー等がなく、最寄りの町で買い物を済ませてくるというのが鉄則なのですが、ここ妙見温泉には2軒もの強い味方があります!

 一つは、天狗食堂。
 今回私は寄りませんでしたが、妙見温泉を訪れるお客さんのために、赤字でも頑張っていらっしゃるそうです。ちなみに、現在は昼の営業のみだそうです。

 もう一つは、田代鮮魚店
 実は私、きらく温泉のあの看板と田代鮮魚店の鯉、鰻を目当てに、妙見温泉を選んだようなものなのです。

 田代鮮魚店の堂々たる佇まいをご覧ください。大量の鯉に、季節ではないのでずいぶんと小ぶりですが、恐らく天然物の鮎が泳いでいました。すぐ裏を流れる天降川は地元では天然アユの産地として知られているようです。ぜひ夏に再訪し、天然鮎の塩焼きをこれでもかとばかりに食べようと目論んでいます。

 店内の様子です。ショーケースには各種川魚にお惣菜、鳥刺し等が並べてあります。どれもとっても美味しそうなのですが、一人にはちょっと量が多すぎるのが玉に瑕です。乾燥鮎や乾燥キノコ類も販売されています。

 今回私が購入したのは、鯉の洗い(500円)、鯉の皮(300円)、鳥刺し(350円)でした。それと、別売りの酢味噌(100円)。鯉の洗い、鯉の皮をこの酢味噌で食べるのですが、この酢味噌と、鳥刺しについていた鳥刺しのタレがとても絶妙でした。鰻はこの時間からでは焼けないとのこと。この日は断念しましたが、後日しっかりと思いを遂げました(笑)。

 これだけでは少々心許なかったのと焼酎が欲しかったので、隼人のスーパーに出かけました。スーパーで購入したさつま揚げも加え、この日の晩餐はこのように。

自家製だと思うのですが、酢味噌と鳥刺しのタレが絶品でした。

 全てバツグンの旨さだったのですが、何がすごいって、やはり鯉の皮。鯉料理屋に行っても皮はほんの数切れ乗っているだけで、今回のように箸でがっぽり掴んで酢味噌をつけ口に運ぶ、なんて贅沢はなかなかできることではありません。

 きらく温泉自炊部には料理道具一式完備の自炊場がありましたが、今回は食器を借りたくらいでした。

 さて、温泉です!

 男女ともに、内湯と露天風呂があります。私はもともと建屋内の造作の凝った湯殿が好みなのですが、きらく温泉でもこれが当てはまり、露天は一度のみ、内湯には翌朝も含め四度も入りました。

 温泉は金気臭はするのですが、こうしたにおいの温泉にありがちな塩気は全くしません。とても体にまろやかな心地です。温度は、40℃程度でしょうか。若干ぬるめで、いつまででも入っていなくなります。入ったのと同じだけの湯が、湯船の端から流れ出ていく。これぞまさに源泉かけ流し、ですね。

 洗い場は、こちら。シャワーなぞありません。水で温度調整された源泉をそのまま使って頭、体を洗い流します。ここも源泉かけ流し。使われなかった分は、そのまま大地に還ってゆきます。

 ちなみに、石鹸はあまり効きません。石鹸成分とけん化しやすい成分(おもにミネラル分)をたっぷりと含んだ硬水だからでしょう。聞けば、妙見温泉の温泉は野菜と同じようなミネラル成分をたっぷりと含んでおり、飲泉することは野菜を食べるのと同じことだとか。納得です。

 露天風呂は、こちらのようになっています。泉質は内湯と多分同じでしょう。とても気持ちのよい湯でした。

 いかがでしょうか。初めての妙見温泉でしたが、宿よし、メシよし、湯よしの、三拍子揃った大満足の温泉でした。

 きらく温泉の空室検索、予約はこちらから。



 設備の整った、2食付きで妙見の湯を愉しみたい方は、こちらのような選択肢もあります。







 

今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!

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