ある日の林道ツーリングでのこと。
一緒に出掛けた友人から、「オ、オイル漏れてますよ~!!」と、心凍るような指摘を受けました。
何かに大きくヒットしたとか、シリンダーヘッドを強打させるような点灯をしたとかいう記憶が全くなかったので半信半疑でしたが、エンジン回りを見回すと、シッカリとオイルが滴っていました。
思い起こせば、尖った形状の岩を避けきれず、乗り越えていました。
その時は特に衝撃もなかったのですが、思い当たりがあるとすればこれしかありません。
オイル漏れを起こしていたのは、私がしょっちゅう割ってしまうシリンダーヘッドではなく、エンジン前方の、クラッチケースの部分でした。

え~!、あの程度の衝撃で、こんなところが割れちゃうの~!!、とも思いましたが、最近の鍛造技術の進化でアルミ部品は軒並み薄く作られるようになりましたので、少々の衝撃でもオイル漏れを起こすほどのクラックは簡単に入ってしまうのでしょう。
オイル漏れのペースは遅く、レベルを見るとまだそれほど漏れてはいません。
この時は三重県の林道を走っていましたが、とはいえ、大阪の自宅まで自走できるかどうかはかなり心許ない。。。
すると、仲間の一人から、「うちのガレージが近いですから、寄って補修してしまいましょう!」とありがたいお言葉。
ガレージに到着するや否や、漏れている右側バンクを上に向けるために、GSを左に倒します。
エキパイの先、黒光りしている部分が、オイル漏れ箇所です。
仲間の顔が画像に写っていますが、万一指名手配中だとよくないので、念のため目隠しをしておきました(笑)

こういうことが躊躇なくできてしまうところが、GSのいいところですね~!
余談ですが、GSを谷側に転倒させると複数人の応援がいなければ起こすことは難しいのですが、応援が誰もいないような場合には、倒れた側のシリンダーヘッドを軸に180°回転させることで、転倒方向が山側に反転し、一人でも容易に起こせるようになります。この技になんど救われたことか(笑)
仲間が差し出してくれたのは、ゴリラ製の金属パテです。
あら、偶然!
私がいつも愛用しているのと同じ金属パテです!
いつも愛用するようなものならなんで持ち歩かないんだよ!、ってことなのですが、先日我がガレージで使い、ツールボックスに放り込んでしまったのです。
私にはこういうこと、多いのです。持っているのに、必要な時に出てこない。。。
で、いつも仲間に助けてもらうばかり。。。
反省です。
このパテはちょうどガムくらいの硬さで、断面の中心部と外周部に異なる成分が配置された構造をしています。
これは他社製品の例ですが(セメダイン社ホームページから引用)、中心部と外周部で成分が異なることがわかります。

このうち一方が主剤、もう一方が硬化剤となっており、これらを混ぜ合わせることでエポキシ反応が始まり、硬化するという原理です。
ゴリラ製品の説明書によれば、色が均一になるまで30~60秒ほど練り合わせ、5分以内に作業を完了させるように、とのこと。
練り合わせるのは、適当な量に切り分けたパテを半分に折り、押しつぶし、また半分に折り、押しつぶし、を繰り返せばよいのです。

今回は、まずクラック部分にパテを充填し、次いでその周辺をパテで覆うという方法をとりました。もちろん、パテを施す前に周辺をパーツクリーナーで清掃し、油分や汚れを落としたことは言うまでもありません。
これで、オイル漏れはストップしました。

あくまでも応急処置のつもりでしたので、割れたパーツ(クラッチカバー(BMWボクサーツインは縦置きですので、この位置にクラッチが入っているのです))をイギリスの部品商から取り寄せましたが、このパテは周囲と完全に一体化し、剥がれ落ちる気配がみられません。
このパーツを交換するのは案外と面倒な作業を伴うことがわかったこともあり、以来2,000kmほど走行していますが未だにそのままです(笑)
先にも述べたように、GSのシリンダーヘッドはちょっとした転倒で割れてしまうリスクが非常に高いです。
先代のR1250GSはシリンダーヘッドの右側を2回、左側を1回割ってしまい、都度交換しましたが、その時はこの金属パテを持っていたので応急処置し、自走で帰ってくることができました。
もちろん、今回の教訓を踏まえ、このゴリラ製金属パテを林道ツーリング時に持ち運ぶ工具セットに入れ直したことは言うまでもありません。
そう、パテを切り分ける際、手でちぎるとつぶれて、一部の主剤と硬化剤が混ざり固まってしまうので、カッターの刃なども一緒に持ち運び、それで切り分けるようにしましょう!

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