こちらで川渡温泉 (かわたびおんせん、と読みます)の藤島旅館を紹介しましたが、「緑色」と表現したお湯をお見せすることができませんでした。
温泉の湯の色はとしてポピュラーなのは透明、乳白色、茶色だと思いますし、私がそれまでに訪れた温泉の湯の色も、濃さはまちまちなれど、だいたいこの三色で片が付いていました。
ですから、湯の色が緑色、と書いても、「はぁ?」となる方も多かったかもしれません。
こちらをご覧ください。藤島旅館から歩いて数分のところにある、川渡温泉公衆浴場の湯の色です。
おわかりいただけたでしょうか?
うっすら緑、とかではなく、本当に緑色をしているのです。それだけでなく、緑の湯の中に黒色の湯の花が浮かび、極めつけにほんのり石油臭がするのです。ここ川渡温泉を訪れるまでは、こんな温泉があることは想像もしませんでした。一度入ると、それこそ病み付きになります。
クルマを駐めて散策していると、現代ではなかなかお目にかかれないであろうものを発見しました。
家畜市場です。
近くに建てられた碑によれば、ここ川渡温泉はかつて名馬の産地として知られ、明治以降に馬市場として川渡村に開設された川渡市場の名残のようです。明治九年には、明治天皇が「金華山号」なる馬を御料馬として買い上げられた歴史もあるそうです。
牛馬に代わり、内燃機関や電力が動力の主力となってからは取引場数が急減し、平成18年に閉場となったようです。
数十年前は、市が開かれるときは周囲に出店が拡がり、それはそれは賑やかであったそうです。藤島旅館をはじめとした川渡温泉の宿々も、さぞ反映していたことでしょう。なんだか、在りし日の賑わいが目に浮かぶようです。
ここを訪れた季節は初秋。蕎麦畑が白く、田が金に輝く豊穣の風景が拡がっていました。
今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!
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コメント
母の実家が鳴子温泉郷の川渡温泉にあり、幼い時家族で行ったことを覚えています。湯量豊富で、秘境の温泉は湯の色が深緑(翡翠色)の神秘的なイメージがありますね。母の存命の間に湯治がてら親戚にも会いに行きたいです。
利恵さん
コメント、ありがとうございます。
そうですか、川渡温泉におばあちゃんちがあるのですね!
鳴子温泉郷は、未だ湯治文化の名残を残す、ノスタルジックでよい温泉場だと思います。
私も親の先行きを心配する歳になりましたが、お母さんがお元気なうちにぜひ川渡温泉を訪れ、想い出を作ってください。