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BMW F10 左目のアキレス腱 (3) 最終章 -ヘッドライト周りのコーキング-

修理・点検・メンテナンス

 BMW F10の左ヘッドライトの曇りについて、記事(1)ではシリカゲルを用いた簡易対策、記事(2)ではBMW純正のリペアキットを用いた対策をご紹介してきました。

 リペアキットを用いた対策でほぼ完治したかにみえたのですが、強い雨の中、一日中高速道路を走った後に左ヘッドライトを見ると、残念ながら内部が曇ってしまっていました。

 となれば、あとできることはただ一つ、ヘッドライトの本体とレンズの嵌合部にコーキングを施し、ヘッドライト内部への水分の侵入を阻止することだけです。

 では、ヘッドライトを外しましょう。

 手順は、記事(2)に示した通りです。ホイールアーチ内のカバーを外し、バンパーを固定するネジを外します。ヘッドライトを固定するネジ4本とヘッドライトにつながるコネクタを外せば、ヘッドライトを外に摘出することができます。

 ヘッドライト本体(黒)とレンズ(透明)の嵌合部を見ると、結構な隙間があるうえに、シール材の存在が見当たりません。恐らく、ライト内に多少水が入ってくることは問題ない、という設計思想なのでしょう。確かに、TIS (Technical Information System)を見ても、「ヘッドライトが曇ることは異常ではない」と明記されています。この辺り、日本車では考えられないようなアバウトさですね(笑)。

 ヘッドライトの本体とレンズの境目にはプラスティックパーツがぐるりと巻かれていますが、コーキングの邪魔なので取り外します。

 マスキングをしてから、コーキング施工を行います。

 コーキング材は、乗せる」ではなく「押し込む」感覚で、隙間に充填していきます。もともと隙間だらけですので、かなりの量が充填されていきます。

 ぐるり1周をコーキングしたのち、外したプラスティックパーツを取り付け、ヘッドライトをボディーに装着します。

 使用したコーキング材は、こちらです。量は50mlと少量ですが、ヘッドライト全周に施工して、まだ半分弱が残る状態でした。少し余るのはもったいないですが、多少の余裕をみれば、このくらいの量がちょうどよいのかもしれません。

 ヘッドライトの曇り対策について、純正のリペアパーツを取り付け、水が浸入し得る隙間をコーキング材で埋めました。もうこれ以上できることはないはずです。

 もともと曇っても構わない、という設計思想ですので、新品に交換すれば曇りがなくなるという保証はないでしょうが、今後ライト周りで何らかのトラブルが発生すれば、もう10年以上も頑張ってくれてきたパーツなので、ここらで交換してしまうというのも手かもしれません。ちょっと調べてみると、国内にも販売業者さんが相応にいらっしゃるようです。海外から輸入するのと比べても、価格的に遜色はないようです。

 ただし、購入前に「右ハンドル用」、もっと言えば「左側通行用」のヘッドライトかどうかを販売業者にシッカリと確認してください。右側通行用と左側通行用とではヘッドライトのカットラインが異なりますので、誤って右側通行用のものを装着すると車検に通りません。



 やれることはすべてやったので、これ以上ヘッドライトのことを気にすることはやめにしましょう(笑)。

 ヘッドライトに関する過去記事は、こちらをご参照ください。

 

 

今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!

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