BMWの自動車、オートバイともに、私は距離を目安に定期的にオイル交換を実施してきました。
その結果もあり、自動車は15万km、バイクは6万kmの走行を経た今でもエンジンは快調そのものです。
エンジンオイルの交換には相応の初期投資(機材の購入)が必要ですが、とても簡単なものです。機材の購入が必要といっても大きな金額ではなく、カー用品店でやってもらうことを考えれば数回程度で元が取れてしまうでしょう。
え、エンジンオイルの交換なんて、街のカーショップでやってもらえば工賃タダじゃん?、と思った方もおられるでしょう。
詳しいことは以下の記事をご参照いただくとして、カーショップの「オイル交換工賃無料」はエサのようなもので、オイルの販売で儲けているのです。
そう、カーショップでは4Lで6,000円とか7,000円で各種銘柄のエンジンオイルを販売していますが、これをネットショップで購入すれば6割程度の価格で購入できます。さらに、20Lのペール缶であれば、カーショップで4L缶を購入するのの半額くらいで購入できてしまうのです。
ですから、1回のオイル交換に4L缶を1缶使用し、それが6,000円だった場合、交換工賃が無料といっても、ネットでオイルを買えば3,600円ほどで購入できるわけですから、差し引き2,400円をカーショップの利益として支払っていることになります。
塵も積もれば、といいますが、案外バカにできない金額です。
それと、毎回自分でオイル交換をすれば廃オイルの状態を観察することができ、なにがしかの異常を早く察知することもできます。
これら理由から、私は毎回自分でオイル交換をしているのです。
なお、昨今の環境規制の強化から、欧州メーカーをはじめ自動車各社はオイルのライフをかなり長めに見積もるようになりました。
そう、オイルのライフを長く見積もる≒オイル交換頻度(オイル廃棄頻度)が減る≒トータルのオイル廃棄量が減り新たなオイルの生産やオイル廃棄に伴う環境負荷が減る、という論理なのですが、エンジンはやはりガソリンを燃やして走るもの、当然カーボンなどの汚れがエンジンオイルに溶け込むことは避けられません。
というより、エンジンオイルはその汚れを積極的にオイル内に取り込み、オイル交換時に排出することで、エンジンの清浄を保つ役割があるのです(洗浄効果)。
しかしながらオイル1Lあたりで取り込める汚れの量には限界があり、その限界前に交換してやらねば、限界を超えた分の汚れはスラッジとしてエンジン内に蓄積していきます。
私自身はスラッジがたまった不調なエンジンの乗り物には乗りたくはないので、相応の頻度でオイル交換をしているのです。
所説はありますが、エンジンオイル1Lで吸着できる汚れは1,000km走行分の汚れ、という説があります。
これは、性能が飛躍的に進化した現代のオイルではちょっと少なめの見積りである可能性も高いですが(実際は、もう少し長く使える)、レヴォーグはすべてがターボ車で、ターボ車は超高回転で回転するターボユニットの冷却のためにごく細いラインにオイルを循環させる必要がある、つまり汚れにシビアなことから、オイル1Lあたり1,000km走行ごとの交換でよいと私は判断しています。
レヴォーグのオイル量は4L強ですから、4L×1,000㎞で4,000km毎の交換がベストでしょう。
な~に、環境問題はさておき、自分で交換するならオイル交換に要する費用など、エンジンを快調に保つ対価としては安いものですから。
さて、レヴォーグVN5のエンジンオイル交換方法は、以下の通りです。
1. 車両をジャッキアップします

フロントメンバーの中央部分にジャッキをセットし、フロント部分を持ち上げます。ジャッキが途中で落ちると命にかかわりますので、私は余裕を観て3トンの油圧ジャッキを使用しています。
ただし、レヴォーグの最低地上高はノーマルでも案外と低く、低床ジャッキでもそのままではジャッキを差し込めないこともあります。その場合は、スロープを使いましょう。私は、必ず利用しています。
2. 車両下に入る前に、かならずリジットラック(ウマ)をかけましょう
これは、基本中の基本です。「命賭けるな、ウマかけろ」です。
下記のような、低床のものが使いやすいです。
BMWの欧州車のジャッキポイントは四角の形状ですので上記でよいのですが、国産車のジャッキポイント(車両サイド)は板を挟み込む形状になっており、このまま車両をウマに乗せるとこの板が曲がってしまいます。ですので、このようなアタッチメントをジャッキポイントにはめ込み、車両をウマに乗せるようにしましょう。
3. オイルパンのドレンボルトを外し、オイルを排出します
レヴォーグのオイルパン、ドレンボルトは黒色に塗装されています。
エンジン後方にはアルミむき出しのユニット(アルミ色)がありこれにもドレンボルトが装備されていますが、これはCVT用のドレンですので、緩めてはいけません。
下記の赤丸内が、オイルパンとドレンボルトです。潜って下から撮影した写真で、画面上方が助手席側、つまり、オイルパン類は車体中央よりもやや助手席側(助手席側エキゾーストマニホールドの真後ろ)に位置しています。

ドレンボルトはM16で、ソケットサイズは17mmです。
また、初めてラチェットレンチを購入される場合、クルマの整備では差込角が9.5㎜(インチ表記では3/8)で、ラチェット部が回転するスイベルヘッドのものが便利です。上を見ればきりがありませんが、京都機械工具(KTC)製のものが最もベーシックだと思います。ネジをなめると大変な思いをしますので、ホームセンターの無銘のセットや車載工具(クオリティが超低い)を使うことはやめましょう。
ラチェットの基本については、こちらの記事で紹介しています。ぜひご参照ください。
そう、ドレンボルトを外す前に、オイル落下地点にオイル受けをセットしておくことを忘れてはいけません。
レヴォーグの場合、排出されるオイルは4L弱ですが、下記のように8L程度の容量が必要です。容量がギリギリですと、オイル受けを地面で滑らせて移動させるときなどにビビりでオイルが飛び散るうえに、持ち上げて移動させる際もちょっと傾けただけでオイルがこぼれ、厄介ですよ!それと、この製品はオイル排出用の口がついていて、オイル処理容器に移す際に便利です。
4. ドレンボルトを戻し、新オイルを入れます
BMWはクルマもバイクもドレンワッシャーは平銅でしたので、一度も交換したことがありません(笑)。
しかし、レヴォーグのドレンワッシャーは潰してシールするタイプなので、再利用は不可です。こんなものをケチって再利用しオイルをリークさせてエンジンを焼き付けてしまうほど馬鹿らしいことはありませんので、毎回交換しましょう。

ドレンボルトの締付けトルクは、41.7N・mです。ふつうのトルクレンチはこんなに細かく設定できません。私は41N・mで締めました。
ドレンボルトの場合、トルクレンチを使わずオーバートルクで締付けボルトのアタマをねじ切ってしまうと、修理が非常に困難で、高額になります。DIY整備の基本は、ネジのトルク管理です。
車やバイクの整備の場合、20-120N・mのレンジのトルクレンチがあれば、ほぼすべての作業に対応できます。私は、ドイツのHazet製品を愛用しています。
私はDIY整備が趣味なので相応の工具を使用しておりますが、もう少し安いものを、ということであれば国産の東日の製品が信頼できてよいと思います。ただし、下記の製品のトルク範囲は20-100N・mで、ホイールナットの締付け(120N・m)には対応していません。

そう、レヴォーグのドレンボルトは奥まった位置にあるので大ぶりなトルクレンチでは対応できず、写真のようなエクステンションが必要になります。差込角、サイズ(長さ)に注意してください。
5. 新オイルを投入し、オイルレベルを確認します
レヴォーグVN5の場合、オイルフィルターを交換しない場合の投入オイル量は4.0Lです。粘度の指定は、0W20です。
オイルはピンからキリまで山ほどありますが、峠や高速は快走してもサーキットまでは走らない、ということであれば、過剰なスペック(≒価格)のオイルは不要と考えています。高価なオイルには長く乗ってもダレにくいという特徴を謳ったものもありますが、私は上記の通り長く乗る前に換えてしまう派なので、そこに過剰な金銭はかけたくありません。
私が愛用するのは、櫻製油所のワケアリオイルです。
櫻製油所は主にOEMで他社のオイル類を製造するメーカーです。1936年創業の歴史あるメーカーで各種賞を受賞し、ユーザーからの評判も上々です。OEMで他社に供給するのではないオイルについては、缶のデザイン、印刷を省き「ワケアリ」オイルとして安く販売されています。販路も自社で営業を持たずECに限定し、販売管理費や在庫費を削減した結果、高性能、高品質なAPI : SPグレードの100%化学合成油をこの価格で提供できるようになったのでしょう。
お試しに1回だけ、という方には、ちょうど1回分の4Lでの販売もあります。
ジョッキに4Lをとり、オイルフィラーから投入します。
保管時に埃が入らない、蓋付きのものがおすすめです。
投入後、レベルゲージでオイル量を確認しましょう。
レベルゲージを一度抜き、ウェスでふき取ってから再度レベルゲージを奥まで差し込み、抜いてレベルを確認します。レベルゲージに打刻された2つのポッチの間にオイルが付着していればOKです。

オイル交換の手順は、以上です。
慣れれば30分ほど、カーショップに出かけるよりもずっと早く完了します。
オイルを交換直後は効果をはっきりと体感でき、すこぶる爽快ですね!
初めての方も、ぜひチャレンジしてみてください!




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