Kindle書籍刊行のお知らせ


ドイツ車のDIYメンテナンスについて、書籍にまとめました。本ブログで紹介している具体的なメンテナンス方法に留まらず、ドイツ車の思想、整備のポイントをまとめ、メンテナンスに必要な工具類の紹介、部品調達の実例紹介、メンテナンス対象の油脂類や部品の劣化メカニズムまでを紹介しています。

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BMWのレギュラーメンテナンス (2022.05.更新)

修理・点検・メンテナンス

 クルマをよい状態、いえ、少なくとも安全に走行できる状態に保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

 以下に、私が定期的に実施しているメンテナンス項目とスパン、概要をご紹介します。
 メンテナンスの詳細やエピソード、メンテナンス手順等は別のページででご紹介しようと考えています。駐車場の片隅でメンテをすることが多かったのですが、最近はフロアジャッキやリジッドラックなどの重量物を運ぶのがイヤで、レンタルピットを活用させてもらうことが増えました。

 作業に大きな危険を伴わない限り「自分で」メンテナンスすることにしているのは、工賃を節約したいというよりも、自分の力でできることを増やしたいという想いがあるからです。もともとメカイジリが大好きだということも、大きな理由です。

  以後、作業手順等をご紹介する際には、作業を通じて得た知見、私の感じたコツや反省点も併せて共有させていただき、皆様方のスムーズなメンテナンスの一助になればと望みます。

-ご注意-
*順次ご紹介する作業手順等は、素人である「私の」やり方を示したものであり、その通りに実施すれば必ず同じ結果が得られることを保証するものではございません。また、この記事をご参考されて実施なさったことの一切に私は責任を負うことはできませんので、ご実施の際は自己判断、自己責任でお願いいたします。

愛用の工具類。おいおいご紹介しますが、写真に写った工具はごくごく一部です(笑)。

エンジンオイル/オイルフィルター交換 (走行5,000㎞/15,000㎞毎)

 定番中の定番、「なにがなくとも」のエンジンオイル関連のメンテナンスです。
 街のアフターパーツ量販店では「工賃無料で」オイル交換をしてくれるのになぜわざわざ自分で?とお感じの方もいらっしゃるかもしれません。自分でやる意味は、ちゃ~んとありますよ!詳細、あるいは作業手順のページでご紹介します!

*エンジンオイル、フィルターの交換詳細は、以下に掲載しています。


*エンジンオイル、フィルターの交換手順は、以下に掲載しています。

タイヤローテーション (走行5,000㎞毎)

 私のクルマはMスポーツパッケージ仕様で、タイヤのサイズが前後で異なります。フロントは245/40R19、リアは275/35 R19です。
 タイヤローテーションといえば、「通常は」前後左右の4本すべてのタイヤを入れ替えることでその減りの偏りを修正し、長寿命化を図ることを目的としています。しかし、私のクルマのタイヤは前後でサイズが異なることから、「通常の」タイヤローテーションができません。では何を目的に、どうやってタイヤローテーションをするのでしょうか?タイヤローテーションの詳細/作業手順のページでご紹介します!

*タイヤローテーションの詳細/作業手順は、以下に掲載しています。

*タイヤの選び方、またタイヤ交換については、以下に掲載しています。
 (2021.10.15.更新)

スパークプラグ、プラグホールの洗浄 (走行5,000km毎)

*2021.09.30.更新

 実施するのに手間も時間もかからないけど、体感できる効果は抜群!そんな夢のようなメンテナンスメニューを見つけました!
 それが、スパークプラグ、プラグホールの洗浄です。必要なのは、クリーナーキャブなるクリーナースプレーのみ。これで、エンジンの吹け上がりが大きく改善します。
 構造的にプラグやインテイクバルブに汚れが蓄積しやすい直噴エンジンに効果があるとされるメンテナンスメニューなのですが、我がポート噴射エンジンでも満足な効果が得られました。
 ただし、これによりプラグの寿命が延びることはないので、高額な部品 (イグニッションコイル)の延命のためにも、下記したスパークプラグの交換頻度は遵守しましょう!

スパークプラグ交換 (走行15,000㎞毎)

 「ガソリンを含む混合気体を圧縮し、そこに火花を散らす」、それにより得られた爆発エネルギーがエンジンの動力源です。
 イグニッションコイルで昇圧した電圧をスパークプラグの内側電極に印加することで、アースに落ちている外側電極との間に放電を生じさせる、これがスパークプラグを用いてエンジン内部に火花を導入するメカニズムです。つまり、火花を得るためにはイグニションコイルとスパークプラグの2つの部材が必要になりますが、このうちのスパークプラグは定期交換の必要な部材となります。
 近頃はスパークプラグに設けられた2つの電極が貴金属(プラチナ、あるいはイリジウム)チップで構成された長寿命プラグが主流で、交換頻度が走行100,000km毎というものも珍しくはなくなっています。前車が長寿命プラグ装着車でプラグ交換を意識したことがほとんどなかったこと、また (前車よりは新しい)F10も当然に長寿命プラグ装着車であろうという思い込みから、点火周りの不具合で不調に陥ったエンジン不調の回復に余分な時間と要らぬ費用をかけてしまったことがありました。プラグ交換の詳細/作業手順のページでご紹介します!

プラグ交換の詳細/作業手順は、以下に掲載しています。

ブレーキ分解整備 (1年毎)

 ブレーキの分解整備、点検は基本は毎年、万一異常を感じた場合はその都度実施してください。そのほか、ブレーキが鳴く場合はブレーキパッドグリースが流れ落ちてしまっている可能性がありますので、清掃とグリース塗布をおすすめします。

ブレーキ分解整備の作業手順は、以下に掲載しています。

ブレーキフルード交換 (1年~車検毎)

 ブレーキは、運動エネルギーを熱エネルギーに変換する油圧システムだと言い換えることができます。動作油として使用されるフルードはポリエチレングリコールモノエーテルを主成分としており、その沸点は120℃を超えます。しかしながらこれは吸湿性の高い液体で、湿度(水)を吸うと当然ながら沸点が下がります (ご承知の通り、水の沸点は100℃です)。ブレーキを踏み (≒スピードを熱に換え)、フルード温度がその沸点を上回ると沸騰してしまい多くの気泡が発生、この気泡が油圧の伝達の妨げになり、ブレーキを踏んでもスッカスカな状態、いわゆるべーパーロックという極めて危険な状態に陥ります。これを防ぐために、湿気を吸って沸点が下がってしまったフルードは交換する必要があり、一般車に用いられるフルードで一般的な走りをする場合は2年に1度、というのが標準的な交換頻度として推奨されるようです。

ブレーキフルード交換の作業手順は、以下に掲載しています。

エアフィルター交換 (車検毎)

 クルマの動力は、混合気の爆発によって得られます。混合気とはガソリンと空気の混合体ですが、異物を除いた空気と混合させねばエンジンを破壊してしまう恐れがあります。その異物を除く役割を果たすのがエアフィルターです。

* エアフィルター交換の作業手順は、以下に掲載しています。

エアコンフィルター (キャビンフィルター)交換 (車検毎)

 熱源であるヒーターコアや冷却源であるエバポレーターにブロアファンで外気を送り込み、暖められた、あるいは冷却された空気を車内に導入します。これがカーエアコンシステムの概略ですが、外気をそのまま取り込んでいたのでは車内に砂や枯葉が舞い散ることになりかねません。ですので、外気を一旦フィルターに通し異物を除去した空気を車内に取り込むことになります。これがエアコンフィルターです。

エアコンフィルター交換の作業手順は、以下に掲載しています。

エアコンガスリフレッシュ (車検毎)

 カーエアコンの配管内部には、冷媒ガスと潤滑オイルがそれぞれ規定量封入されています。潤滑オイルはコンプレッサーの潤滑のためのオイルで、これが不足すれば高額なコンプレッサーが故障し得ます。どちらも密閉封入されているから量が減ることはないだろうと思ってしまいがちですが(私もそう思っていました)、カーエアコンではクルマの振動を逃がすために配管に遊びを設けており、ここからガスやオイルがごくわずかづつですが抜けていくようです。前回のエアコンガスリフレッシュから数年放置した結果、冷媒ガスは半分、潤滑オイルは3/4ほども抜けてしまっていました。どうりで冷えなかったわけです。やはり2年に1回、車検のタイミング毎にエアコンガスリフレッシュをするのがよいようです。

*エアコンガスリフレッシュは専用装置が必要ですので、DIYではなくショップに依頼することになります。この時の様子を、以下に掲載しています。

クーラント交換 (車検毎)

 以前は車検毎の交換を推奨されていたクーラント (エンジン冷却水)ですが、クーラントの流路が鉄からアルミに変わったことから錆の混入がなくなり、寿命がかなり延びたようです。私のクルマの場合、ATFと同様に交換不要を謳っていますが、クーラントの性能要素、例えば消泡性等は熱・経年劣化し、ウォーターポンプに余計な負荷を与えます。
 定期交換せずとも、水回り系のパーツを交換する際はクーラントの交換が必ず必要になります。

クーラント交換の作業手順は、以下に掲載しています。

ラジエターキャップ (エキスパンションタンクキャップ)交換 (車検毎)

 ラジエターキャップはラジエター内の圧力を逃がす弁の働きも兼ねています。弁の作動はキャップに内蔵されたスプリングの力でコントロールされますが、スプリングの力(バネ定数)は経時で変化し得る上に、そもそもが常に高圧に晒される環境下にあるわけで、予防整備として定期的な交換が必要になります。ただし、BMW F10にはラジエターキャップなるものは存在せず、代わりにエキスパンションタンクのキャップを交換することになります。

エキスパンションタンクキャップ交換の作業手順は、以下に掲載しています。

ディファレンシャルオイル交換 (走行30,000㎞毎)

 私のクルマの駆動方式はFR (Front Engine-Rear Wheel: 後輪駆動)で、リアの2輪はディファレンシャル(差動装置)で連結されています。ディファレンシャルの内部は(当然)オイルで満たされていますが、このオイルは常に剪断力にさらされ劣化するため、定期的な交換が必要です。一般的には走行30,000㎞毎の交換が推奨され、私もその頻度で交換しています。これまでに3回交換していますが、必要な工具が揃わず、これまではすべてショップで交換してもらいました。しかし、ATFの交換を通じて必要な工具がようやく揃ったため、ようやく自分で交換することができるようになりました!
 初めて自分でディファレンシャルオイルを交換したら・・・。そこには驚愕の世界が待っていました。

* ディファレンシャルオイル交換の手順は、以下に掲載しています。

ATF交換 (走行60,000㎞毎)

 詳しいことは別記する予定ですが、オイルを劣化させる要因の最たるものはオイル中へのガソリンの混入です。
 エンジンオイルはクルマに使用される油脂類の中で最も劣化速度が速く、高頻度の交換が求められますが、それは未燃焼のガソリンを含むブローバイガスにさらされる環境下で使用されるからです。
 この点、ブローバイガスにさらされる機会とは無縁 (≒排気系と完全に独立している)のATF (Automatic Transmission Flued)の交換頻度は少なくて済み、なんと!、私のクルマの場合は交換不要を謳っています。しかしながら、いくらオイル劣化の最大の要因とは無縁とはいえ、他の劣化要因、例えば剪断力だとか高温とは無縁ではいられない上、AT (Automatic Transmission)の肝である多数のバルブ類の作動油としての重要性を鑑みれば、無交換でいい、というのは、私には欧州の厳しい環境規制に合わせるための苦肉の策のように思えていました。そんなある日、ATのメーカーであるドイツZF社自身が走行60,000㎞毎のATF交換を推奨する広告を見て以後、私はそのスパンでで交換をすることに決めました。 
 これまで2回交換したうち1回はショップで交換を依頼 (部品は持ち込みました)、もう1回は自分で交換しました。ZF純正交換パーツの日本での入手が困難、あるいは軒並み高額だったこともあり、いずれも部品類 (ATF、ATFオイルパン、コネクションスリーブ)は海外から輸入しました。

* ATF交換の詳細は、こちらに掲載しています。


-準備中- ATF交換の作業手順は、こちらに掲載予定です。

ショックアブソーバー交換 (走行60,000㎞毎)

 タイヤとボディーとが、スプリングのみで接続されていたらどうなるでしょうか?
 路面の段差を乗り越えたショックはスプリングで吸収されはするものの、吸収されたエネルギーはスプリング屈曲の運動エネルギーとして消費し尽くされるまでの長い時間、上下にクルマを揺さぶらせ続けます。また、アクセル/ブレーキを踏んだ際に、荷重は瞬時に後ろ/前に移動してしまい、ゆっくりと荷重を後ろ/前に移動させながら自在にクルマの挙動をコントロールするという妙技を発揮することができません。
 このスプリングの挙動をコントロール、具体的にはスプリングへの力の入力を吸収する (アブゾーブする)のがショックアブソーバーで、ショックアブソーバー中に封じ込められたオイルがオリフィス(小孔)をくぐりぬける際の抵抗でスプリングの伸び縮みのエネルギーを吸収します。
 タイヤは常に上下運動を続ける、つまりショックアブゾーバーも常に上下運動を続けるため、封じ込められたオイルやオリフィス等の機構の劣化は避けられません。通常、走行30,000㎞程でショックが抜け始める、つまり劣化を体感できるようになるなるようですが、(あんまり敏感ではない)私の場合は50,000㎞を超えてようやく「こりゃイカン」と気付き始め、60,000㎞で「もうダメ」と交換に至りました。
 現在ショップで1回交換してもらったのみ、そろそろ次の交換時期を迎えつつあり、次回は自分で交換をトライ、その様子を記録し、掲載する予定です。

-準備中- ショックアブソーバー交換の作業手順は、こちらに掲載予定です。

フューエルポンプ交換 (走行100,000㎞毎)

 フューエルポンプはその名の通り、燃料をインジェクターに送り込むポンプです。BMW F10では、燃料タンクから燃料を吸い出す低圧フューエルポンプ(LPFP: Low Pressure Fuel Pump)とインジェクターへと燃料を送り込む高圧フューエルポンプ(HPFP: High Pressure Fuel Pump)の2つがあるようです。このうち定期的な交換が必要なのはLPFPで、これが旅先で壊れるとクルマを動かすことができず、目も当てられない事態に陥ります。ですので、LPFPは「壊れたら交換する」ではなく、「壊れる前に予防交換しておく」ことが基本となります。そのタイミングの一つの指標が、走行100,000㎞といわれます。

フューエルポンプ交換の作業手順は、以下に掲載しております。

ウォーターポンプ/サーモスタット交換 (走行100,000㎞毎)

 ウォーターポンプはその名の通り、冷却水(クーラント)を循環させるポンプです。水回りが鬼門といわれるBMWですが、このウォーターポンプも走行距離が100,000㎞を超えるといつ突然死しても不思議ではないという悪名高いパーツの一つで、壊れる前に予防交換することが基本となります。

 サーモスタットはクーラントの温度に応じてその流路を切り替える部材で、クーラントの温度をある一定の領域に保つ働きをします。温度による膨張率が異なる2種類の金属を貼り合わせると、ある温度域を超えると「そり」が生じます。サーモスタットはこの「そり」を動力としたごく原始的な仕組みのパーツで、これも走行100,000㎞を超えたら予防交換しておくべき部品です。
後日注記) サーモスタットに関する上記記述は「バイメタル方式」を動作原理としたサーモスタットであることを前提としていますが、BMW F10に採用のサーモスタットはワックスの熱膨張/収縮力を利用した「サーモエレメント方式」である可能性が高そうです。以下の記事で訂正しました。

 ウォーターポンプとサーモスタットは独立の部品ですのでどちらか一方だけを交換することができますが、どちらを交換するにもクーラントを抜かねばなりませんので、同時交換がよいでしょう。特に、サーモスタットはウォーターポンプ外してスペースを開けてからの方が交換しやすいです。

ウォーターポンプ/サーモスタット交換の作業手順は、以下に掲載しています。

エキスパンションタンク交換 (走行100,000㎞毎)

 エキスパンションタンクは、国産車でいうところのラジエターリザーブタンクで、熱により体積を変えるクーラントを予備的に保持しておくタンクです。つまり、高温時にクーラントが膨張すれば膨張分だけ冷却系からクーラントをエキスパンションタンクに排出し、低温時にクーラントが収縮すればその分だけ冷却系にクーラントを戻す役割を担います。

 このタンク、プラスチックでできており、しかもいくつかのパーツが溶着で組み立てられています。熱によりプラスチック自体が劣化してタンクが割れたり、溶着部からクーラントが漏れ出したりするケースが多いようです。安価なパーツですが、これが壊れたら最後、修理しない限り自走することはできません(オーバーヒートでエンジンを壊してしまいます)。タンク周辺に白い痕跡が見られるようになったら(漏れたクーラントが冷えると白い痕跡を残します)、あるいはエンジン周辺から甘い香りが漂うようになったら(揮発したクーラントは甘い香りを発します)、即交換することをおススメします。こうした症状が見られなくとも、走行100,000㎞を超えたら予防整備的に交換するのがよいでしょう。街中で破裂してくれるならともかく、冬季に山奥のワインディングを夜中に走っているときに破裂してしまったら、命にかかわります。

エキスパンションタンク交換の作業手順は、以下に掲載しています。

 

今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!

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コメント

  1. 迷い中の人 より:

    F10の購入を考えていて整備とかどうするんだろうと思っていたところ、こちらのサイトで知りたかったことが詳細に書かれていたのでとても助かりました!
    これで心置きなく購入について前向きに検討できるようになりました。ありがとうございます!!

    • Kei より:

      返信が遅くなり、申し訳ありませんでした。
      私も10年ほど乗っていますが、F10は買い替えする気にならないほどスタイリングがよく、また整備性もとてもよいですよ。
      できるだけお役に立つような記事を配信してまいります。
      引き続き、よろしくお願いいたします。

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